キミノタメノアイノウタ
「先生は目に見えない力って信じますか…?」
私は信じている。
あの時、感じたんだ。
灯吾と手を繋いで歌ったとき。
私は確かに感じたんだ。
灯吾の歌が背中を押してくれるのを。
……確かに感じたんだ。
私は弱かった…とても臆病だった。
変わることを恐れていた。
ひとりになるのが怖くて、ずっと迷っていた。
……でも。
灯吾が私を導いてくれた。
……きっと。
どこにいても。
何をしていても。
……灯吾の歌が私を守ってくれる。
だから…決めた。
……私もこの町から旅立つことを。