キミノタメノアイノウタ


浅倉がやっぱり不思議そうに首を傾げた。

「その…なんだ…。ある日“W大に行けって”神様からのお告げがあったってことか?」

ふふふっと笑みが零れた。

「似たようなもんです」

神様のお告げと大して変わらない。

私にとって灯吾と出逢えたことは神様が気まぐれにくれた奇跡に違いないのだから。

「せめて先生の熱意に負けたって言えよな~」

浅倉が口を尖らせる。

私はぷっと吹き出した。

もしかしていじけているのか。

「やだ~!!先生にも感謝してるんですよ~」

今日だって話があるって言ったら、夏休みなのに学校まで来てくれたし。

そうやって私は周りの人に支えられているんだってことを知っていくんだ。

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