キミノタメノアイノウタ
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
灯吾のお陰で私は強くなれた。
「私…灯吾に出逢えてよかった―…」
この夏は私の人生で決して忘れられない夏になった。
「さんきゅ」
灯吾はそう言って私の身体をぎゅうっと抱きしめてくれた。
私は灯吾の背中に手を回してしがみついた。
……もう会う事はないかもしれない。
けれど、この想いを忘れないように刻み込む。
怖がっていた私を解放してくれたこの人のことを一生……忘れないように。