繋いだ手を離さない
ベンチの上でうずくまっている小さな人影


着ている服は汚れ
髪は長くボサボサ
靴は履いておらず裸足


いくら暖かくなった季節でも夜はかなり寒いはず


いつもなら眼中になんか入らず、そのまま通り過ぎるはずなのに


その前で立ち止まった俺がいた


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