清皇学院記
蓮と玲華はクラスが違うので
あまり出会うことがなかった。
蓮の言うことが真実で、蓮が
玲華を好きだとしたら、
きっかけはどこだったのだろう。
思いつく点はただひとつ。
この二人は、去年の校外学習の学年の
混合班で一緒だった。
そこでの活動で玲華は蓮を手伝った
ことがある。というのも、蓮は何も
しようとしなかったので、班長として
玲華が手伝ったのだ。
「悪いな」
蓮は窓辺に寄りかかり、わざと遠くを
見るようにして言った。それもちょっと
不機嫌に。そこで玲華は思った。蓮は
「不良」なんかじゃない。確かに
ちょっと悪いところもあるけど、
みんな蓮のことを見た目で判断しすぎている。
玲華はクスッと笑って
返事をすることができた。
「大丈夫だよ」
きっとそこからだ。玲華は蓮のことを
気にし始めたし、蓮も玲華のことを
気にしていたのかもしれない。
あまり出会うことがなかった。
蓮の言うことが真実で、蓮が
玲華を好きだとしたら、
きっかけはどこだったのだろう。
思いつく点はただひとつ。
この二人は、去年の校外学習の学年の
混合班で一緒だった。
そこでの活動で玲華は蓮を手伝った
ことがある。というのも、蓮は何も
しようとしなかったので、班長として
玲華が手伝ったのだ。
「悪いな」
蓮は窓辺に寄りかかり、わざと遠くを
見るようにして言った。それもちょっと
不機嫌に。そこで玲華は思った。蓮は
「不良」なんかじゃない。確かに
ちょっと悪いところもあるけど、
みんな蓮のことを見た目で判断しすぎている。
玲華はクスッと笑って
返事をすることができた。
「大丈夫だよ」
きっとそこからだ。玲華は蓮のことを
気にし始めたし、蓮も玲華のことを
気にしていたのかもしれない。