女王様とおよびッ!


「緋口先輩…」


泣いて…る?

頬を伝ってるのは、雨?それとも涙?


俺はゆっくり先輩に近づく。彼女の黒髪は雨によって艶をましていた。


「何できたのよ。」


言葉はきついはずなのに、声が弱々しくて。


「かえんなさいよ…」


俺は、傘なんて投げ出して、先輩を抱きしめていた。






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