女王様とおよびッ!


結構ドキドキしてるのね。


あたしがちょっと安心したのも束の間。


「ねぇ、緋口先輩。」


耳元で低く甘い声でささやかれ、あたしの全身の力が抜けそうになる。


「俺、先輩のこと、好きなんすけど。」


胸が、苦しい。


「先輩は?」


こんな至近距離でみつめないでよ。




ささやかな抵抗で、神楽坂の胸をおし、離れようとした。


のに、


「はなさねーよ?」


そんな挑発しないでよ。






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