魔女の瞳Ⅵ
第二章
「え…?」
幸せだったほんの数秒前が、嘘のようだった。
虚空に再び魔方陣を描き始めるお母様を。
「ちょ、ちょっと待って!」
私はしがみついて止める!
「な、何よメグ…」
目を丸くして、お母様は可愛らしい表情で私を見る。
こんなあどけない顔をして、そんな恐ろしい事をやるとは思わなかった。
「お母様、修内太を…彼を人外化するって…!?」
「…?」
お母様はわからないといった顔をする。
「当たり前じゃないの…修内太君は人間なのよ?」
「そ、それはわかっているけど…でも…」
今にも泣きそうな顔をする私に、お母様の表情が一変した。
母親の顔じゃない。
冷酷で、狡猾で、計算高い魔女の貌…。
「人間と魔女が交わった所で、血が薄まって魔力の低い半端者が生まれるだけ…デッドゲイトの血を絶やさない為には、修内太君が人外となって、高い魔力を持つ世継ぎを作る必要があるのよ」
幸せだったほんの数秒前が、嘘のようだった。
虚空に再び魔方陣を描き始めるお母様を。
「ちょ、ちょっと待って!」
私はしがみついて止める!
「な、何よメグ…」
目を丸くして、お母様は可愛らしい表情で私を見る。
こんなあどけない顔をして、そんな恐ろしい事をやるとは思わなかった。
「お母様、修内太を…彼を人外化するって…!?」
「…?」
お母様はわからないといった顔をする。
「当たり前じゃないの…修内太君は人間なのよ?」
「そ、それはわかっているけど…でも…」
今にも泣きそうな顔をする私に、お母様の表情が一変した。
母親の顔じゃない。
冷酷で、狡猾で、計算高い魔女の貌…。
「人間と魔女が交わった所で、血が薄まって魔力の低い半端者が生まれるだけ…デッドゲイトの血を絶やさない為には、修内太君が人外となって、高い魔力を持つ世継ぎを作る必要があるのよ」