魔女の瞳Ⅵ
抱き合う二人を見て、微かに微笑みながら。

それでもお母様は歩を進める。

「その様子だともう私の足止めは不可能のようね…」

お母様にしてみれば、無理に桜花とジルコーを殺す必要はない。

邪魔が出来なくなりさえすればいいのだ。

そしてジルコーは何とか生き残ったものの、既に戦闘不能の状態。

桜花も取り乱してしまっている。

お母様の足止めなど出来ないだろう。

これで邪魔者はいない。

後は逃げた修内太を追うだけ。

しかし…。

「よくやってくれたわ、桜花にジルコー…!」

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