魔女の瞳Ⅵ
空中でもつれ合い、壮絶な戦闘を繰り広げるワイバーンと七匹のハーピー。

鋭い爪でワイバーンの体に傷をつけるハーピー達に対し、ワイバーンは牙と強靭な後足でハーピーを強引にねじ伏せる。

次々と食い千切られ、引きちぎられるハーピー。

とはいえ、数の上では圧倒的に不利だ。

ハーピー七匹を仕留める頃には、ワイバーンもまた息絶え絶えになり、眼下の海へと墜落していった。

「あら…やるじゃないメグ。魔術の研鑽をサボっていた訳でもないみたいね」

空中に浮遊したままお母様が言う。

「流石は私が跡目に選んだデッドゲイトの現当主。それだけの実力がありながら…」

お母様の表情が憤怒へと変わっていく。

「何故家系よりも人間の男に現を抜かすの！？」

その声は耳よりも精神を震わせる。

肌で感じるほどの魔力を込めた声に、私は本能的に恐れおののいていた。

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