魔女の瞳Ⅵ
流石に彼も私とは長い付き合いだ。

私の話を聞いた途端、表情を強張らせる。

その『来客』が普通の人間ではない事に感づいたようだった。

加えて、長老が妙に言いよどんでいた事にも引っ掛かるものを感じていた様子。

「ねぇ修内太、いいのよ?強制って訳じゃないんだから…気が乗らなければ無理しなくていいわ。私の方からうまく言っておくから…」

この時点でも、私は修内太が同席するのは反対だった。

何というか…やはりうまく言い表せない。

ただ『嫌な感じ』がする。

来客と会うだけだ。

危険があるとは言い切れない。

ましてや私も同席するのだ。

何かあっても私が修内太を守る事ができる。

それでも修内太が同席するのは反対だった。



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