魔女の瞳Ⅵ
だが、修内太は私とはまたちょっと違った意見のようだった。

「その来客がとんでもない奴だったらどうするんだ?人外の中にもいい奴がいるのは、メグや桜花さん蘭花さん菊花さん、ジルコーや時貞見てればわかるけど…やっぱ魔道の世界の住人だからな…絶対安全とは言えない」

修内太は履き替えた上履きで地面をトントンと蹴った。

「そんな時にメグだけじゃ心許ないだろ。俺みたいな三流呪眼使いでも、いれば何かの役には立つかもしれないし。最近じゃ『狂化』も覚えたから、全くの足手纏いって訳じゃない」

そうつまり。

コイツは生意気にも私の身を案じていたのだ。

ほんっと…いい気になってんじゃないわよ。

狂化を行使できるようになって、ちょっと強くなって頼もしくなって、頼りになるようになったからって…。

「同席するよ、メグ。いいだろ?」

「…勝手にすればいいじゃない」

長い黒髪を片手で払い、私はそっぽを向いて歩き出す。

「?」

修内太が怪訝な表情をしてついてきた。

「お前なんで怒ってんだ?」

「るさいっ!」

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