【短編集】communication
「真人」


想奈が窓から俺に呼びかけた。


俺は、窓を開けた。


「どした?」


「そっち行っていい?」


最近、いつもそうだ。


だから、我慢の限界でもあった。


「あぁ〜。おいで」


俺は、手を差し伸べて怖くないようにした。


想奈は、俺の部屋にはいるとベッドに腰掛けた。


俺は、机のいすに座った。


「真人は、なんで彼女つくらないの?」


なんか変だな。


こんなのはじめて聞かれるし。


けど、アピールするのにタイミングがいい。


「好きな女がいるからだよ。」


「えっ?」


想奈は驚愕した。


こんな反応はじめてだ。


「けどな。そいつ好きな奴いるらしいんだ。俺の諦めがつくまで見守ろうってな。」
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