【短編集】communication
「穂積は、かっこいいじゃない。今日だって、いろんな女の子が見てた。だから、いつもいつも怖かった。捨てられるんじゃないかって。穂積には、代わりはたくさんいるから。私、穂積が大好きだよ。そばにいたいよ。けど、その反面別れの日が来るのが怖いの。だから、何かと理由を付けて会わないようにした。今日、いつもと違うのは、穂積に飽きられないように頑張ったの。」
私は、途中から泣いていた。
穂積が私の頭を優しく撫でてくれた。
「たえの代わりはいないよ。たえしかいらない。俺だって不安だった。いつ、たえを誰かに奪われるんじゃないかって。本音が言えなかった。たえは、それを望んでいないからって。」
つき合って何年だろう。
いつもお互いのためと何も言えない。
浅い関係。
初めてぶつけた本音。
終わりを願わず、続くことを祈っていた。
今日でそれも終わり。
私は、途中から泣いていた。
穂積が私の頭を優しく撫でてくれた。
「たえの代わりはいないよ。たえしかいらない。俺だって不安だった。いつ、たえを誰かに奪われるんじゃないかって。本音が言えなかった。たえは、それを望んでいないからって。」
つき合って何年だろう。
いつもお互いのためと何も言えない。
浅い関係。
初めてぶつけた本音。
終わりを願わず、続くことを祈っていた。
今日でそれも終わり。