【短編集】communication
平太の言ってることはわかるよ。


わかるけどね。


父の再婚は障害なくうまくいくって昨日、思ったんだよ。


けど、ダメみたい。


私は、どうしようもなく平太が好きみたいだ。


怖かったんだ。


平太から別れを言われるのが。


けど.....


平太は違うんだね。


最良の選択をこれからちゃんと見つけようとしてる。


「平太、嬉しい。やっぱ、大好き。」


私は、照れながら言った。


好きとか普段言わないから。


「千鶴、そ、そんなかわいく今言うなよ。」


なぜか平太はテンパっている。


それに少し顔が赤いみたい。


私は、マジマジと見た。


「やめろって。見んな」


平太は、手で顔を隠してしまった。


「だって」


私は、つまらなさそうに言う。


「それより、行くぞ。はっきり言うぞ。なかった事になんかできないんだから。」


-チュッ


「頑張ろうね」


私は、平太の頬に軽いキスをした。


平太は、私がキスした部分を手で触りながら言った。


「これで何があっても頑張れるよ。」


平太は、優しく笑った。


私と平太は、親たちのもとへ向かった。
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