【短編集】communication
「灰二くんはね。月乃の弟よ。ここで2人暮らしなんだよね。」


光くんは、バカよね。


照美は、彼氏がいたら、紹介まで手伝わないって。


「てか、灰二くん元気?」


「たぶん。」



「たぶんって....」


照美は、あきれた顔をした。


「姉さん」


突然、私を呼びながらドアが開いた。


「あっ!すみません。」


灰二だ。


珍しく友達がいるのにビックリしてるし。


「どうしたの?」


「朋が姉さんが倒れたらしいって連絡くれてさ。電話しても繋がらないからさ。」


「心配かけてごめんね。朋ちゃんにも言っておいて。」


「あぁ。って、史也くん?」


灰二は、史也に気づき戸惑っていた。


「灰二、知り合いなの?」


「うん。まあね。」


灰二は、何かを隠すように頷いた。



みんなそうだ。



いつだって。


「姉さん、もう一度寝たら?夕飯、できたら起こすからさ。みなさんも一緒にどうですか?」


3人は、月乃さえ了承してくれればという感じだった。


「そうね。もう一度寝るわ。みんなも好きにしてって。」


みんなは、月乃の部屋を出てリビングにきた。
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