【短編集】communication
「うた」


「はい?」


「今日、ヒマか?」


今、私に話しかけてきたのは、同じクラスの夜都くん。


「ヒマだけど、どうかした?」


私は、首を傾げた。


「じゃあ、一緒に帰らないか?」


よくわからなかった。


だって、夜都くんにこんな風に話しかけられたのは初めてだから。


まあ、どうせ今日も悠太と帰れないからいいよね。


私は、少し考えてから返事した。


「いいよ。」


軽い気持ちだった。


これが、朝の出来事。
< 16 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop