【短編集】communication
「頭を冷やしたかった。あのまま一緒にいてもねねに触れたくなるから。だから、バスケに集中した。けど、今日の試合さ。ねねがいたから頑張れた。ねねがいなきゃ、頑張れないんだよ。」


「私も剣を忘れたことないよ。試合、見に行ったこと後悔したもん。剣のファンがたくさんいたから。」


素直な気持ち。


「俺、どんなに応援してくる子がいてもねねがいなきゃ意味ないんだ。ねねが必要なんだ。だから....」


「また、剣のそばにいれるの?」


私は、上目遣いになりながらいった。


剣の顔が真っ赤になった。


「ねね。そんな目で見んなよ。あの日みたいに後悔したくないんだよ。」


嬉しいな。


気使ってくれるの。


「今なら、大丈夫かもって思っても?」


「えっ?マジ?」


動揺した剣は、顔を隠した。


「剣。今日、一緒に帰れますか?」


私は、わかってもらいたい。


「あぁ。てか、ねね、友達?」


「連絡するから、気にしないで。」


私は、剣と剣の家に向かった。


私と剣の家は、徒歩10分と近かった。


中学の時も剣の家だった。


剣の部屋に入ると、前よりさっぱりした部屋になっていた。


いらなくなったものを捨てた感じ。
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