【短編集】communication
「ねね。さっきのホント?」


「さっき?」


なんか言ったかな?


「今なら、大丈夫って。」


そんな急に?


「剣って、やりたいだけなの?」


私は、疑いの目を向けた。


「ち、ちげぇーよ。けど、ねねを俺のモノにしたいと思ってるよ。」


かわいい。


てか、知ってるし。


だったら、あの時無理にでもしてたはずだもん。


「私ね...えっと、初めて...なの....ね。だ...から....」


私は、しどろもどろだった。


「俺も初めてだよ。だから、優しくできるか不安だけど....」


「じゃあ、よろしくお願いします。」


「こちらこそ、お願いします。」


なぜか私たちは向き合ってこんなことをしてた。


そして、私と剣はベットの中で戸惑いながら愛し合った。


「これからまた、よろしくな。」


「うん。今度こそ一緒だよ。」


私たちは、裸のままベット。


剣が私を腕枕しながらの約束。


心だけじゃないつながりができた。


あの時は、怖がってたけど愛を確認する行為。


好きな人だからできる行為。
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