【短編集】communication
-トントン


今日も私は、環の部屋をノックする。


「環、初音だけど、入るよ。」


「おぉ」


なれた感じで、はいる私。


「環、はい。」


私は、今日の分の手紙を渡す。


「またかよ。」


環は、ウザそうだった。


「人気がある方は、違うわね。てか、そんなにイヤなら彼女つくれ。」


私は、助言してあげた。


環がフリーだからだし。


「好きな女が俺を見てくれねぇんだよ。」


ため息をつく環。


「好きな人いたんだ。意外だね。意思表示したの?男前なんだから、フられないでしょ?」


環はベッドをイスがわりに座りながら、正面にたっていた私の腰に手を回した。


「な、なにすんのよ。」


私は、環の肩を押して離れようとした。


けど、環は力を入れているため私をはなさない。


「意思表示。」


「えっ?」


「だから、意思表示。俺は、初音が好きなんだよ。」
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