【短編集】communication
私は、悠太を部屋に通してから、飲み物を準備して部屋に戻った。


なんか悠太は、ソワソワしてた。


私は、テーブルに飲み物をおいてから話しかけた。


「悠太、どうしたの?」


「うたはさ....」


悠太は、私の名前を呼んでから言葉が出ない。


私は、悠太の目の前に座り直して聞いた。


「なんか、悠太らしくないよ。どうしたの?」


悠太は、普段私にいろいろな話をしてくれる。


「うたは、俺のことどう想ってる?」


縋るような目で私を見てきた。


私は、顔が熱くなってきた。


「私は、悠太を好きだよ。でも....」


今度は、私が言葉に詰まってしまった。


「でも、なに?」


悠太は、不安そうだった。


「悠太は、違うでしょ?」


私は、覚悟を決めて聞いた。


「俺は、うたしか好きじゃないけど。」


しれっという悠太にムカついた。


「じゃあ、なんで冷たくなったの?」


ムカつきながらも悲しさが溢れて涙が流れた。


「不安だった。うたが俺を好きか。距離おいたら、わかるんだって思ったらさ。そんなこと言ってらんなくなった。夜都にうたを奪われるんじゃないかって。」


「ごめんね。悠太のこと大好きだよ。」


私は、悠太に抱きついた。


悠太は、ホッとするように抱きしめ返してくれた。
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