【短編集】communication
「親父」


だれかが宗介さんに向かって叫んだ。


「宗、来たか。」


私は、宗と呼ばれた彼を見た。


驚いた。


まさかと思った。


あの宗だなんて。


私は、信じられなくて立ち尽くしていた。


私は、お見合いの写真を見ていなかった。


見ても見なくても変わらないから。


「じゃあ、俺たちは帰るから2人で自由にしろ。」


宗介さんは、宗が来て早々に帰ろうとした。


「えっ?なんで?」


お見合いってこんなだっけ?


んわけないよね?


「親父、わかった。じゃあな。」


宗は、気にしていなかった。


私は、宗と2人きりになった。
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