【短編集】communication
私は、8年という時の長さを実感した。


長いから馴れ合いがドキドキをなくさせたんだ。


そういえば、晴夜と会う回数とか減った気がする。


私は、ひばりに電話をした。


「もし?風?どうだった?」


「私たちに絆なんてなかったんだよ。もう別れるよ。」


「えっ?風?」


私は、ひばりに言うだけ言って電話を切った。


そして、晴夜に電話した。


「あっ!風か?今ちょっと....」



晴夜は、戸惑っていた。


「一言で終わるから。別れよ。じゃあね。」


「おいっ。ちょっと....」


私は、言うだけ言って電話を切った。


そして、電話の電源を切った。


家に戻り、冷静になった。


確かめずに一方的は悪かったかも知れない。


でも、なぜかイライラがおさまらない。



ふと、生理が近いからかなって思った。


あれ?


最後にいつきたっけ?


いつもちゃんと来てたはずなのに。


そういえば、3ヶ月きてないよ。


まさか、妊娠?


なわけないよね。


ちゃんと避妊してたし。


だけど、調べなきゃ。


私は、慌てて薬局に行き、検査薬を買った。


妊娠してないのを祈って。


「.....うそ。」


妊娠してる。


病院行かなきゃ。


私は、取り乱しながらもやることはやった。


親には秘密。


まだ、確信がないから。


「ご懐妊です。おめでとうございます。」


現実になってしまった。


今日は、なんかハードだった。


晴夜と別れたら、妊娠発覚なんて。


バカみたい。


どうしよう。


産めないよ。


私は、病院から家に戻った。
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