【短編集】communication
「保奈美ちゃん。」


静也が話しかけてきた。


「な〜に?」


首を傾げながら聞いた。


「....。」


静也くんの顔が心なしか赤くなった気がする。


「静也くん?」


「あっ!ごめん。」


静也は、謝りながら口許を隠した。


「静也くん、どうかしたの?」


「保奈美ちゃんはさ。気になる人とかもいないの?」


「私、自分で精一杯だから。」


「じゃあ。どんな人がタイプ?」


「う〜んとね。優しく私を見守ってくれる人かな。」


私は、静也くんから聞かれたことを答えた。


「ねぇ。どうして聞くの?」


「えっと。あのな。俺....」


「ほな、ごめんね。」


タイミングがいいとこで繭と聡が戻ってきた。
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