【短編集】communication
-次の日


保奈美は、普通どおりにきた。


「ねぇ。」


「どうした?」


「静也くんが....」


そうあいつは、機嫌が悪い。


「保奈美は、なんで来るなっていったの?」


「だって.....」


とても、話しにくそうだった。


「静也には、話なさい。」


美雪は、諭した。


「私からは、まだ言えないのよ。」


保奈美は、悩んでいた。


保奈美と静也の関係がしばらくギクシャクしたままだった。


保奈美は、なにかを待っているようだった。


静也は、初日のあの態度以来どうしたらいいかわからなかった。


「美雪は、あの人とどんな感じなの?」


珍しく保奈美が聞いてきた。


「変わらないよ。けど、なんか今日会うんだよね。今週は、ダメなはずだったのに....」


繭と話した日からも変わらない関係だった。


はずだった。


だけど....


いつも私からなのに、幸一からが増えた気がする。


勘違いかもしれない。


けど、その勘違いが嬉しかった。


諦めてた心がなくなりそうだった。


保奈美と静也も心配だが、自分の心配しなきゃ。


たぶん、静也は拗ねてるだけだし。


「保奈美は、仲直りしないの?」


「するよ。一仕事終えたらね。」


意味のわからない解答。
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