【短編集】communication
待ち合わせ場所に私は急いだ。


なんかいつもよりホームルームが長かったりして。


「幸一、ごめん。」


私は、先に待ち合わせ場所にいた幸一のもとへ急ぎ謝った。


「や、俺もさっき来たから気にするな。行くぞ。」


なんかいつもより素っ気ない。


どうしたんだろう。


ホントは、今日会いたくなかった?


不安が押し寄せる。


「美雪?」


動かない私がおかしかったのか幸一が私の名前を呼ぶ。


今日で最後のなのかも知れない。


「あっ。ごめん。行こ。」


私は、精一杯の笑顔で答えた。


「今日はな。話があるんだ。」


きた。


もう、ダメなんだ。


「う、うん、わかった。どこ行く?」


私は、もう動揺が隠せなかった。


「公園がいいなぁ。」


幸一がそういうとスタスタ歩き出した。


私は、幸一について行った。


幸一は、途中自動販売機でジュースを買った。


公園の中の木々がたくさんあって、周りから死角になる部分に座った。


「幸一?」


「なんか、ガキがたくさんいるからさ。」


「あぁ〜。うん。」


「はい。ミルクティー」


幸一は、ミルクティーとコーヒーを買っていた。


コーヒーは、幸一が好きな飲み物。


ミルクティーは、私が好きな飲み物。


なんだかんだでわかっている幸一。


そんな幸一に嬉しく思う。


「ありがとう。」
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