【短編集】communication
「慶太、あの噂はね。はっきりいって、嘘だからね。鈴木の彼女が私の友達でね。喧嘩したから仲裁に入っただけだからね。」


私は、慶太に説明した。


「よかった」


慶太は、呟くと思いっきり強く抱きしめた。


「慶太?痛いよ。」



本当は、心地いい痛さ。


けど、そんなの言えないよ。


やっぱり、慶太の腕の中は安心できる。


慶太は、私の抗議に腕の力をゆるめた。


けど、私を離すことはなかった。



嬉しい。


なんか今なら、聞ける気がする。


「慶太。」


「うん?なに?」


「なんで、慶太は、学校ではだてめがねで髪の毛ダサくしてるの?」


めがねはいいよ。


髪の毛は、普段ワックスを使ってバッチしセットしてるのに。


何もしてないから、ぺたってなってて.....


なんか説明しづらい。
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