【短編集】communication
「実行してくれたんだ。」

私のために。


「俺は、夢羽にだけかっこいいって思われたいからさ。」


嬉しい。


さっきも誤解が解けて幸せだけど、よりもっと幸せだよ。


「ありがとう。慶太。」


私は、慶太に抱きついた。

自分から、あまりこんな事しないのに。


やっぱ、会えない日々が寂しかった。


慶太は、そんな私の行動に微笑んだ。


っていうより、顔がちょっと赤いから照れ笑い?


そう思っていたら、視界が反転した。


慶太の怪しい笑み。


そして、天井が見える。


押し倒された。


「慶太?」


「俺、禁断症状。夢羽依存症だよ。」


優しくをキスをして


「好きだよ」



私の耳元で囁いてくれた。


「私も慶太が好き。だから、欲しいの。」


最後の方は聞こえるか聞こえない程度の呟きにしかならなかった。


だって、今の私は顔が真っ赤だから。


慶太も顔が真っ赤で。



たぶん、理性より本能が動いて。


愛を感じるんだけど....


なんか、いつもと違った。


それに、一回で終わりとかそんなのできなくて。


慶太だけが止まらないんじゃなくて。


私も止まらなかった。


それほど、慶太を求めてやまなかった。
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