【短編集】communication
そして。
次の年の12月12日。
俺は、絵里と出会う前に戻っていた。
偶然だった。
街をフラフラしていたんだ。
女の子が友達を慰めるように言っていた。
『生きてる人が幸せじゃなきゃ。亡くなった人は幸せになれない。』
俺は、一気に絵里の言葉が蘇った。
そして、なぜか理解できたんだ。
自然にその子を見つめていた。
もう出会うことのない彼女に心の中で感謝した。
けど、まさかだった。
また出会えたんだ。
それが、うただった。
この先、絵里以上に愛せる女は現れないだろうけど。
また、前に進める気がした。
絵里。
俺、幸せになるよ。
絵里以外に好きになれそうな子見つけたし。
まあ、ダメだったけど。
進歩しただろ?
絵里。
見守ってろよ。
そして、見ててくれ。
俺が幸せになるとこを。
end
次の年の12月12日。
俺は、絵里と出会う前に戻っていた。
偶然だった。
街をフラフラしていたんだ。
女の子が友達を慰めるように言っていた。
『生きてる人が幸せじゃなきゃ。亡くなった人は幸せになれない。』
俺は、一気に絵里の言葉が蘇った。
そして、なぜか理解できたんだ。
自然にその子を見つめていた。
もう出会うことのない彼女に心の中で感謝した。
けど、まさかだった。
また出会えたんだ。
それが、うただった。
この先、絵里以上に愛せる女は現れないだろうけど。
また、前に進める気がした。
絵里。
俺、幸せになるよ。
絵里以外に好きになれそうな子見つけたし。
まあ、ダメだったけど。
進歩しただろ?
絵里。
見守ってろよ。
そして、見ててくれ。
俺が幸せになるとこを。
end