【短編集】communication
「これ、俺んち。」


私んちの下かよ。


てか、これは一人暮らし用じゃん。


「いつから?」



「はっ?なにがだよ。」


主語いれんの忘れてた。


動揺しすぎかも。


「ここに住みはじめたのっていつ?」


「高校入学と同時だけど。」


「同じかよ。」


なんか、椎野くんの前では素のが楽。


どんどん、口の悪い私に。

「はっ?」


私の意味のわからない発言に呆れてるみたい。


「私、ここの上。」


嫌だな。


同じマンションでお兄ちゃんが子づくりに励んでるとか。


だから、出歩いてたのに。
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