【短編集】communication
「雨琉、こんなバカな私でよければこれからもよろしくお願いします。」


「それは、プロポーズOKってこと?」



プロポーズ?



あっ!



私は、意識したら恥ずかしくなってきた。


「もう少し待つから。とりあえず、指輪だけもらってよ。」


雨琉は、私の目の前に指輪をだした。


これって.....


「金が貯まったら、玲奈に指輪買うって決めてたんだよ。」


嘘。


嬉しすぎるよ。


私は、雨琉と離れてなんかいられないよ。



「雨琉、私のお婿さんになって。」


半分、無意識にでた言葉。


「結婚しような。」


雨琉は、私を抱きしめて優しく頭をなでてくれた。


「うん。」


さっきまでは、戸惑っていたけど自然と頷ける。


「玲奈。俺は玲奈がいるから、頑張れるし頑張ろうと思うんだ。玲奈が応援してくれるから。ファンがいても玲奈がいなきゃダメなんだよ。玲奈が一番大切だから。」


「私だって、雨琉が一番大切だから。」


「俺が大切なら、俺の幸せだけ考えて。」



この日、別れ話がでたけど結局愛を確かめ結婚することになった。


周りなんて関係ない。


私と雨琉が幸せになれるなら。


大切なものには、重さがあるって知った。


大切にすればするほど重くて守りたい。


優先順位は、間違っちゃいけない。


もう少しでなくしちゃうとこだった。


雨琉、こんな不甲斐ない私だけど、一緒に幸せになろう。






end
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