【短編集】communication
「若葉」


壱は、私の名前を呼び近づいた。


「な、なに?」


私は、ビビって後ずさり。


「やり直してくれないか?」


なんだか、いつもより弱気な壱。


「いやよ。」


私は、好きでも....


「もう、俺なんか嫌いか?」



「壱がでしょ?」


私は、疑いの眼差しで壱を見た。


「若葉、勘違いしてない?」


「なにが?」


わかんないし。


「......」


「言えないなら、いい。じゃあね。」


「待てよ。」


壱は、私の腕を掴んだ。


「やめてよ。もういいよ。私といても上の空だし。電話だって....」


「それは....ごめん。」


なんなのよ。


わかんない。


「謝るくらいなら、やめてよ。」


「だって.....」



なんか壱の顔が心なしか赤くなってきてる。


「だって、なに?」
< 349 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop