【短編集】communication
side 蓮


今、俺は、呼び出しくらって職員室から教室に戻ってきた。


首をまわしながら。


「あっ!ナイスなタイミングに遅い。」


類が悔しそうに言った。


でも、笑ってる。


「はっ?なにがだよ。」


俺は、類を睨んだ。


「さっき。香子先輩きたよ。まあ、蓮に用事じゃあないけどさ。」


「香子?なんできたんだよ?」


意味わからねぇ〜よ。


俺以外に用事だなんて。


「ひ・み・つ」


類がかわいこぶってもかわいくない。


「はぁ〜」


ため息つくしかないし。


「マジで、蓮は、先輩の前だと違うよな。バレたら、フられるな。」


おもしろそうに言う類がムカついた。


どうしよう。


俺、香子の前ではかわいくしてる。


まあ、素もだせてない。


好きすぎて、ヤバいんだよ。
< 39 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop