【短編集】communication
一日の授業が終わり。


私は、みんなに挨拶してそそくさと教室を出た。


玄関で靴をはきかえて、走ろうとした。


類に捕まる前に。


その瞬間....



「おい。京子。」


名前を呼ばれてしまった。


振り向くと類だった。


しかも、激機嫌が悪い。


どうして?



私の方が怒りたいのに...


「なに?」


普通に接したかったけど、素っ気なくなった。


無理なんだもん。


「約束。」


それだけ、類は言うと、靴をはきかえ私の手を引いていた。


一言も発せずに。


逆に怖いよ。


私は、下を向き唇を噛みしめるしかできなかった。
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