【短編集】communication
やっぱ、家は、暗い。


けど、誰かいるみたい。


私は、誰か気にせずに近づいた。


-えっ?


ちょっと、困った。


だって、頼だったから。


頼は、一言だけ言った。


「家にはいるぞ。」


怖かった。


けど、これで話せる。


私は、リビングに通した。


飲み物出そうとしたら、そのまま座れと言われた。


「で、あの電話は?」


「.....」


今度は、私が黙った。


「俺、別れる気ないぞ。あんな嘘ついて。」


頼は、信じてなかった。

「頼、私ホントに裏切ったの。相手は、同じクラスのゆいくん。」


私は、震えていた。


「....」


「ただ、知りたかった。ホントに頼が好きか。寂しくて辛かった。だから。後悔するのわかってたのに、試したかった。やっぱり、後悔と罪悪感しか残らなかった。バカな私でごめんなさい。だから、別れてください。」


もう涙でボロボロだった。


「ココ」


頼は、私を優しく抱きしめた。


「....やめて。」


私は、頼の肩を押して離れた。
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