【短編集】communication
俺は、さっき、同じクラスのココと寝た。


俺には、紗英がいるのに。


けど、俺は、紗英が大切かわからなかった。


一緒にいると安心する。


癒される。


それは、愛があるからなのか、わからなかった。


親に愛情をもらえなかった。


親の気に入るようにがんばったけど、無理だった。


ココより最悪なんだ。


存在自体が許せないらしい。


だから、お金だけくれる。


仕方ないか。


愛人の子。


望まれるわけがないんだ。


理解したら、自然と涙が出た。


うそ付いたまま紗英とつき合うのは、つらい。


けど、一緒にいたい。


我が儘だな。


俺、いろんなもの諦めてきたのに。


諦めたくない。


紗英だけは。


明日、言おう。


ココは、先生とうまくいったかな?



電話....



するか。
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