【短編集】communication
「もしもし?」


紗英は、ワンコールででた。


「早くねぇか?」



「メールしてたから.....」


心なしか紗英は、元気がない。


気のせいだろう。


今以上に、悲しませるだろうな。


「紗英、明日でいいから会えないか?」


「い、今じゃだめ?」


紗英は、なんか必死だった。


「けど、夜危ないだろ?」


俺は驚いた。


紗英が危ないのは、不安だ。


「けど....」


紗英は、いつも聞き分けいいんだよな。


俺が延ばし延ばしにするほうが傷つけるしな。


「今から、迎えに行くから、準備しろ。」


紗英は、しぶしぶ了承した。


たぶん、俺が優しいのが不安なんだろう。


俺は、気にせず迎えにいった。


その前に、家に夜来ることを断るからな。


普段の歯止めが利かなくなるから仕方なかった。


俺は、紗英と一緒に俺の家に帰った。
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