【短編集】communication
気まずい雰囲気はなかった。


やっぱ、紗英はかわいい。


この手を離さなきゃ、イケないんだろう。


それほどのことをしたから。


家について、すぐに切り出した。


「紗英。大事な話がある。」


真剣な眼をして紗英を見た。


紗英は、やっぱり感づいているみたいだ。


「俺、お前以外の女とさっきセックスした。」


「へっ?」


俺の言ったことが予想外だったのかぼけっとしている。


「俺さ....」


「別れたいんじゃないの?」


紗英は、涙を浮かべていた。


「俺さ。紗英がどんなに大事かわからなかった。バカな事したよ。後悔してさ。泣けてきたんだ。紗英がホントに好きなんだ。別れたくない。けどさ。嘘付いてまでつき合えない。紗英が、決めてくれ。俺のそばにいてくれるなら、紗英を今以上に愛する自信があるから。」


正直な気持ちを言った。
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