ノクタ－ン ♪ プリ－ズ・Ｌｏｖｅ

結城が指差したのは…

きれいなレモン色の大皿に山のように盛られている
パスタだ。



「パスタもありますね…
夜に食べるの？ 」



－イタリアでは、パスタは夕食に食べるものなんですよ！－



「あっ、そうなの… 」

結城は半分あきれたふうに言った。



－結城様、そのパスタは… 小海老とイカのパスタで、 ブロッコリ－のソ－スです。
それから、そちらの大皿は、オマ－ル海老のサフラン風味となっておりますが…

このオマ－ル海老は、食べごたえのあるエビですわ♪－


「ありがとう♪
君はよく説明してくれますね。


料理も、名前がわかったうえで食べると、
よけいに美味しいですね」


－今までにも、お客様にそう言われたことがありましたの…


ですから、お客様のために予約したお料理は、


できるだけ、知っておく必要があると思いまして、


事前に詳しく聞いておくようにしています。


それから、デザートは…
オレンジのゼリーバニラ、 ソ－スとなっております。

このオレンジは、このポジタ－ノで取れたものです－


「おいしそうだね…♪
でも、デザートまでは、

まだかなりの料理を食べてしまわないといけないねえ…たいへんだなあ… 」