ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love
結城は、このホテル一番の部屋、デラックススイ-トに泊まっているのだが、
その部屋は、寝室とは別に 広い部屋があり、
リビングル-ム になっている。そこには白いグランドピアノが置かれている。
そのどちらの部屋からも、 オ-シャンビュ-…-
それはそれで、とても良かったと、小絵は思っている。
それも、これも、全ては… 結城様夫妻にと、小絵が考えて用意したのだから…
『許されよ…結城様…』
今頃は又、部屋が広過ぎて、落ち込んでおられるのでしょうか………
小絵の部屋もダブルなのだが、それはこのホテルには
ダブルの部屋しか完備してなくて、
贅沢とは思うが、しかたがなかった………
小絵の部屋も、広いし、
ベッドもとびきり特大サイズ………
ああぁ…又今宵から、一人寝の寂しさが、
小絵には、よけいに身にしみるだろう………
そんな時には、いつかみたいに枕を二つ折にして…
両手両足で抱き締めて…
眠ることにしよう。
そうすれば、少しは寂しさがまぎれるだろうなどと… 小絵は思ってしまった。
それにしても、結城はあの広い部屋のダブルベッドに一人ぼっち………
結城は、あの広いダブルベッドに横たわり、
いったい、何を思うのだろうなどと…小絵のおせっかいな気持が頭をだしていた。
それに、もうとっくに昼食の時間は過ぎていたから、
小絵のほうも空腹を覚えている。
何か結城のために、軽食をと考えてみたのだが、
なかなか思いつかなくて、とうとう…
結城の部屋に電話をかけてしまっていた。
-もしもし…結城様♪
何か軽いものでも、
お食べになりません…
もし宜しければ、ホテルのカフェにでもごいっしょさせて下さい…
いかがでしょうか…♪ -
「ありがとう ♪…
僕も少しお腹がすいています。
何か軽いものでも、
食べましょう…」
結城は以外なほど明るかった。