ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love


小絵は、とても眠れそうにない、結城のことが気になるのだ…


耳をすましていると、微かに海の波が岩にぶつかる 音がしている。


大きな船でも、通っているのかもしれない。


しかし、その音はいつの間にか消えて静寂に…


ここは、海の波の音さえ届かぬところなのか………


その静寂の海に、写る満月はまるで、


この世にはないほどの…
美しさに見えている。


結城も、この海の月を眺めているのだろうか………


それに、今夜もまた夢を見るのだろうか。


などと…小絵は勝手に想像して胸をつまらせている。

だから、ますます眠れない!


かたや、小絵が心配したように結城は…


とてつもなく広いダブルベッドに一人で寝っころがっていた。


足を組んでみたりもしたが、どうあがいてみても…


このベッドは広過ぎる。
大人が3人位横に並んでも、

まだ余裕があるのだから…
『まあっ、外人用だからね、でも、僕もここでは外国人じゃないの…』

そりゃそうだ。
しかし、ここはイタリアの国だ。


全てのサイズは欧米人に合わせているのだろう!


結城は、そんなくだらないことを考えた自分が馬鹿らしくなっていたが、
いつの間にか夢の中にいた…♪♪♪


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