ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love


それなのに、結城は小絵に近づいてこう言った…


「ピアノを弾く小絵さんの指…とても素敵でした。


そのしなやかな指を見ていたら、今気がつきました…

この七日間…いっしょにいて、僕は君のことを…
愛してしまっていた。


嘘じゃありません………
今気付いたんだ♪ 」



-私も…♪
結城様のことが、いつの間にか好きになっていました。
どうしたらいいのでしょう。貴方には奥様がいらっしゃるのに…
いけないことですわね-



「妻は僕に、ついてこなかった。

だから、僕はこのイタリアのカプリ島に、一人で来たんです…


何故、カプリ島なのかわからないのだが…


最後の夜は、カプリ島に泊まろうと決めていたんだ」


-ほんとに不思議ですよね。それに、このピアノ…
私のことを、待っていたみたい。


もう一度、何かお弾きしましょうか… ♪-



「だったら…
もう一度、ノクタ-ンを♪」


タタ・・・・・、
タ-ンタタ・・・・・


『ノクタ-ン 、
プリ-ズ・Love♪』






< 146 / 354 >

この作品をシェア

pagetop