ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love


しかし、このことを妻に、 打ち明けたのが、


父親の四十九日の忌明けの日だった。


妻の啓子は、圭介から-
それを聞くと黙って、うつむいていた。


そして、しばらくして…
言った言葉は。


「あなた、お一人で…
決めて らしたのね! 」
そう言って、恨めしそうな目を向けたー


-仕方がなかったんだ。
父の会社の社員達を、
路頭に迷わせるわけには いかないんだ! -



「そう、あなたは他人には 思いやりが深くて、 ご自分の家族には…
冷たいのね」



-すまない!
それに、おふくろも年だ し、もうこのへんで、

帰ってやらないと、 可哀相だし、
君には、迷惑をかける ことになるが、
宜しく頼むよ…-
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