ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love
思えば、機内の空気も今までとは違うような気がするのだが、本当はあり得ない。
しかし、
ミラノの空気だ。 じゃなくてオ-ラといってもいい-
着々と近付いているのだ。
圭介は、そのミラノからは、飛行機を乗り継いで…
フィレンツェへと飛ぶ。
そこにある空港には、日本人ガイドが待っているはず、
その人が、圭介に付き添ってくれる手はずになっている。
圭介は、英会話はできるのだが、イタリア語は話せない。
だから、旅行社を通じてガイドを頼んでおいたのだ。
そのガイドが待つ、 ペレストラ空港の上空を-
飛んでいた飛行機は着陸態勢になっていた。
その時、窓からの景色を眺めていたのだが、
その紺碧の空の下には、 フィレンツェの町が広がり、
その町を見た瞬間、圭介の胸が踊った-
何故なんだろう。
ただひとつ言えることは、
この歳になっても、久し振りに目にする景色には-
感動するものなのだ。
この空が、日本の空と繋がっているなんて、
正直言って、信じられない。
その空は見たこともないような紺碧色をしていた。
この空が、イタリアなのだと、圭介は感激したのだ。