ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love
「このホテルのレストランの料理は、
とても美味しいですね。
今までに、あちらこちらと旅行しましたが、
ここの料理が、一番美味しかったです。
ところで、桂川さんはいつもこんなご馳走を食べて おられるんですか。
そうだとしたら、
羨ましいかぎりです-」
-いいえ、とんでもないです!…いつもはお客様と、
ごいっしょに食事はしないのですが、
結城様がお一人なので、 ごいっしょさせていただきました -
「ほんとうですか、ありがとう。僕はイタリア語が
全く駄目だから助かります…」
-良かった。
喜んで下さって…
でも、今夜は私もご馳走を ふんぱつ致しましたが、
毎晩というわけにも参りませんから、
明日からは、お一人だけで お願い致します -
「えっ、どうしてなんですかー ごいっしょして下さい… 」
-結城様の泊られるホテルは、五つ星ホテルばかり…
だから、お食事代もすごく高価なんですよ。
私には、身分不相応だと思います。
だから、結城様だけで…
なさって下さい。
お願いします -
ほんとうのところ…
今夜も辛いことだ。
大きな出費である。 小絵はアルバイトに来ているのだから…