ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love



ウ゛ィラの館内には、もうひとつ小絵のお気に入りの場所がある。


レモンの間だ。
天井にはド-ムを連ねている回廊のようなフロアには、


人の背丈よりも高い木が、大きなテラコッタの植木鉢 に植えられていて、


レモンが鈴成りのはず-♪

そのレモンの木の植木鉢に 囲まれて-♪


アフタヌ-ンティ-を楽しむ予定だ。


そこに置かれている、円いテ-ブルの椅子に座って-

きっと、その時には-
レモンの香りの風が吹き抜けて-


小鳥や蝶を誘い込んでくれるだろう。


あとは、静かに日が暮れるのを待つと、


やがて、太陽がトスカ-ナの山に隠れていく、


その、素晴らしい夕焼けに染まる、花の都を一望する。


その時、夕焼けの中-
ひときわそびえ立つ、


花の聖母寺ドゥオ-モが、 神秘的に浮かび上がるのだ。


その風景を瞼に焼き付け、 ウ゛ィラを後にして-


再び、フィレンツェのホテルへと帰ってくる。

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