ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love
フィレンツェ街歩き
まず、美術館へ…
ホテルから呼んでおいたタクシーに乗り、向かう…
途中には、花の聖母寺
ドゥオ-モが見えていた。
140年の歳月をかけ、建てられたという…
ド-ムの天井には
「最後の審判 」の題材がー
フレスコ画として、描かれているが、
描いた画家のウ゛ァザ-リは、ウッフィッツィ美術館を建設した人だ。
その画家が建設したという、ウッフィッツィ美術館をめざした。
やがて、タクシーを降りた二人は美術館の入口へと急いだ。
入口には、かなり人の行列ができていた。
しかし、小絵は予約していたおかげで、
あっさりと -2列目に並ぶことができ、
あまり待たないで入館できた。そして3階へと向かう。
美術品の展示は3階のみだ。順路は時計回りだが…
一通りを観賞するとなると、2.3時間はかかる。
その中に収蔵されている… ルネッサンス芸術のコレクションを…
結城は、食い入るような
目で見ている。
それは、
「聖母子と二天使」
修道画家リッピの絵だ。
モデルは、リッピの妻と子供とされている。
『やはり、結城様は… 物憂い気持なのか… 思いだしただけなのか…』
わからないが
その絵の前に釘付けだ。
小絵は結城に声をかけていた。
-結城様、あちらにも-
まだ素晴らしい絵がありますわ!
まいりましょう~♪-
「あっ!… すみません。 つい、見とれてしまって-
つぎに、後ろの人が待っておられることを忘れていました。
しかし、ほんとうに…
素晴らしい絵ですね 」
-ほんとうに、ほんとに
素晴らしいと思いますわ。
でもここは、東回廊で…
まだ西回廊へ行かなくてはなりませんから-
小絵は結城にそう言って、 前へ進むことをうながしていた。