ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love
丘の上のウ゛ィラ
-結城様、では次へと
ご案内致します♪
車で20分ほどのところなのですが -
「わかりました。
次も、楽しみにしていました。急ぎましょう… 」
結城は美の殿堂には-
もう堪能してしまったのか、
サッサとタクシー乗り場へと、足を急がせていた。
その結城の足の速いのには 、あきれるくらいで-
小絵は結城の後ろ姿を、慌てて追うことになった。
タクシーの運転手に、
「トツレのウ゛ィラへ」
と、行き先を命じた。
小絵達が乗った車は、繁華街を通り抜けて、
田園地帯を走っていた。
葡萄畑やオリ-ブの畑が続き、
はるか向こうには、緑の山々が見えている。
それは、トスカ-ナの山だ。その山に囲まれている丘を目指していた。
その丘の上にはウ゛ィラがある。
ホテルにもなっているが、 元貴族の館だ。
「トッレ・ディ・ベッロスグワルド」という-
館の内部にはフレスコ画に埋め尽くされた部屋-
レセプションフロアがあり、
そこでは、神様に見下ろされているように感じていた。
-結城様、実はここには、もうひとつ自慢の場所があります。
レモンの間と言われておりますが、
回廊のような、とても素敵なところですわ ♪ -