ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love


結城は小絵の弾んだ声に、 思わずほほ笑んでいる。


『良かった。結城様をお連れして、レモンのニンフさん…ありがとう♪』


小絵はすぐ目の前のレモンの木に語りかけていた。


「あなたも、楽しいのね♪ それは良かったです。

僕だけが楽しんでいても… つまらないですよ。

君のおかげで、僕は助かっています。

これからも、旅の仕事を楽しんでくださいね。

僕といっしょにね…♪」



-はい♪
結城様ありがとうございます。
では、明日からの旅が楽しいものになることを…

夕日にお祈りいたしましょう… -


小絵の言葉はうそじゃない、本気…


「じゃあ、あそこに見えるプールサイドへ行きましょう。

あそこからだと、パノラマのように見えるかもしれませんよ」


-結城様、よくおわかりになりましたね♪

私もあちらに、ご案内しようと思っていたんですよー


そのプールサイドへ行き- 二人でそこに置かれている椅子に並んで座った。


やがて、向こうに見えているトスカ-ナの山に…
太陽が沈みかけていた。


素晴らしい夕焼けは
山肌や、見下ろす葡萄畑…

花の都フィレンツェを、赤く染めていく、


その中にひときわ目立つのは、ドゥオ-モだ…


小絵が思ったとうり、花の聖母寺は神秘的な姿で、
浮かび上がっていた 。

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