高校三年生
「エリ…さっきは本当にごめん!エリや大輔があんなに一生懸命やってるのに,僕や祐輔は…」

とにかく,必死で謝った。


「あたしもついカッーとなっちゃってさ,ごめんね。でも絶対あたしは最後の体育祭を良い思い出にしたいんだ。」


僕は,すごい罪悪感に襲われた。エリの気持ちを完全に踏みにじってしまったのだ…。


「エリ…ほ…」

僕が言いかけた時


「俊介!!許してあげる!!体育祭絶対優勝しようね!」



彼女は最高の笑顔に加えVサインをくれたのだった。


明日から真面目に練習しようと思ったのは言うまでもない。


そして,お互いのことを何も知らない僕と山岸エリは,電車が動くまでの間に,引っ切りなしにお喋りに華を咲かすのであった。
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